格安SIMの基本料金プランはキャリアと異なり「データ通信費のみ」のでの支払いとなり、毎月の月額料金の安さが現実化しているのが特徴です。
そのため、格安SIMの通話料に関しては30秒20円という本来の通話料でカウントされます。
これは「格安SIMのデメリット」でも紹介していますが、このことに気が付かずキャリア感覚の「完全かけ放題(月2,700)」や「5分かけ放題(月1,700円)」で長電話をしてしまうと請求時に驚くような金額で通話料が発生してしまいます。
このことから、通話時間が長い人・5分以内の通話だけど頻繁に電話をかける人はMVNOで提供している「かけ放題オプション」に加入する必要があります。
現在では格安SIMのかけ放題も、「5分かけ放題」「10分かけ放題」「完全かけ放題」といった様々なオプションがあり、ほとんどの格安SIMではかけ放題オプションが用意されています。
この記事では、そんな格安SIMのかけ放題を用途別に解説していますので、かけ放題オプションを必要している方は是非参考にしてくださいね。
目次
完全かけ放題がある格安SIM
「通話時間を気にしないで長電話をしたい」「とにかく通話が多い」という方は、完全かけ放題(無制限かけ放題)プランがおすすめです。
完全かけ放題を扱うMVNOは以下の2社となります。
ワイモバイル

Y!mobileは基本プランに「10分以内の通話かけ放題」が最初から組み込まれていますが、追加料金(月額1,000円)をすることで「スーパーだれとでも定額」が利用できます。
10分以内の通話であれば大体の用事は済むかと思いますが、遠くに離れた家族やお仕事などで気にせず通話を楽しみたい方には断然お得ですね。
イオンモバイル

イオンモバイルも個別に「10分かけ放題」がありますが、月額1,500円で完全かけ放題を利用できます。
IP電話(050電話)は料金を安くできるというメリットがありますが、110番や119番といった緊急通報にはかけられません。
また、IP電話はインターネット回線を利用するので通信状況が悪いところでの通話は、通話品質が落ちたり遅延が発生するといったデメリットもあります。
友だちや家族がメインであれば大きな問題にはなりませんが、通話品質が保証されませんので、仕事使いの方には個人的におすすめできません。
10分かけ放題プランがある格安SIM
それほど長電話はしないけど、平均的に10分くらいの通話が多いという人におすすめなのが、10分以内の通話が何度でもかけられるというプランです。
10分かけ放題を扱うMVNOは結構ありますので、代表的なMVNOをピックアップして紹介しますね。
マイネオ

マイネオは月額850円で10分かけ放題オプションに加入できます。
通信方式は「プレフィックス方式」と呼ばれる物を使うので、IP電話よりも通話品質が良く、音声の遅延も少ないのが特徴です。
本来は電話番号の頭に「0063」を付ける必要がありますが、専用アプリの「mineoでんわ」から発信すれば「0063」を付けることなく発信が可能で、相手にも自分の電話番号が通知されます。
ただし、専用アプリの「mineoでんわ」からは、110番・119番の緊急通報やフリーダイヤル、ナビダイヤルにかけることはできません。これら特殊な電話番号は通常の通話アプリから電話をかけましょう。
LINEモバイル

LINEモバイルは月額880円で10分かけ放題オプションに加入できます。
LINEモバイルもマイネオ同様に「プレフィックス方式」を採用していますので、専用アプリ「いつでも電話」経由で電話をかければ10分以内の通話が何度でも無料でかけられます。
ただし、110番やフリーダイヤルなどの特殊番号にはかけられませんので、利用時は通常通話からかけましょう。
IIJmio

IIJmioは月額830円で10分かけ放題オプションに加入できます。また、家族もIIJmioであれば家族とは30分以内の通話が何度でも無料となります。
IIJmioはこの他にも3分かけ放題や家族間に特化など他よりもかけ放題オプションに力を入れているのが特徴です。
専用の「みおふぉんダイヤル」経由で通話をかけ、110番・119番の3桁番号の緊急通報やフリーダイヤル、ナビダイヤルにかけることはできません。これら特殊な電話番号は通常の通話アプリから電話をかけましょう。
OCNモバイルONE

OCNモバイルONEは月額850円で10分かけ放題オプションに加入できます。
この10分かけ放題の他にもその月のトップ3が0円になる「トップ3かけ放題」や2つの特性を合わせた「かけ放題ダブル」といった3つのかけ放題を提供している面白いオプションサービスです。
OCNも同様に専用の「OCNでんわアプリ」経由で相手に発信すれば、自分の電話番号で相手に通知されます。もちろん「プレフィックス方式」なので特殊な電話番号にかける時は通常通話から電話をかけましょう。
DMMモバイル

DMMモバイルは月額850円で10分かけ放題オプションに加入できます。
DMMモバイルも専用アプリ「DMMトーク」経由で電話をかける「プレフィックス方式」となりますので、特殊電話番号にはかけられませんので予めご了承ください。
Y!mobile

Y!mobile(ワイモバイル)は基本料金プランの「スマホプランS」「スマホプランM」「スマホプランL」全プランに最初から組み込まれています。
SoftBankの子会社というだけあって、通信速度はトップクラスなのも特徴です。基本データ容量は2GB/6GB/14GBと3プランしかありませんが、希望のデータ容量があり且つ最初から10分かけ放題が必要な方にはおすすめです。
また、通常通話での10分かけ放題なので緊急通報やフリーダイヤルにもかけられます。
イオンモバイル

イオンモバイルは月額850円で10分かけ放題オプションに加入できます。
「完全かけ放題」でも提供がありますので、ご自身の用途に合わせて選べます。また、専用の「イオンでんわ」アプリから発信するプレフィックス方式のサイトで、緊急通報・フリーダイヤル等にはかけることができません。
BIGLOBEモバイル

BIGLOBEモバイルは月額830円で10分かけ放題に加入できます。
この他にも3分かけ放題や、無料通話分といった複数の種類がありニーズによって使い分けることも可能です。

「BIGLOBEでんわ」アプリをダウンロードし、アプリ経由で相手に電話すればOKですが、110、119、117などの3桁特番や、0120、0800、0570などで始まる電話番号は「BIGLOBEでんわ」で発信された場合でも自動的に標準通話に切り替えて発信されます。
5分かけ放題プランがある格安SIM
お次は5分かけ放題を扱うMVNOの紹介です。
5分かけ放題はキャリアの「カケホーダイライト(docomo)月額1,700円」と同じ通話時間となっています。一般的に格安SIMの5分かけ放題オプションは月額850円で付けられますので、同じ時間でも約半分の料金で使えるのが特徴です。
月額料金 | 5分経過後 | |
キャリア | 1,700円 | 30秒20円 |
格安SIM | 約850円 | 30秒10円 |
楽天モバイル

楽天モバイルは月額850円で5分かけ放題オプションに加入できます。
この5分かけ放題オプションは「組合せプラン」を選択した時に加入します。もう1つの「スーパーホーダイプラン」にはY!mobileと同じように最初から基本プランに組み込まれていますので、最初からかけ放題を希望する方は「スーパーホーダイ」も検討しましょう。

UQモバイル(おしゃべりプラン)

UQモバイルの人気プランの1つ「おしゃべりプラン」はプランS/M/Lの全てに5分かけ放題が基本料金に組み込まれています。
通常通話からの発信となりますので、通話品質は固定回線と変わりませんし110番やフリーダイヤルなどの特殊電話番号にもかけられます。
従来のキャリア感覚と同じ条件で使えますので、キャリアの5分かけ放題に慣れてしまっている方には特におすすめです。
無料通話付きプランがある格安SIM
無料通話付きプランとは、○分かけ放題とは異なり「トータルの持ち時間分」でカウントされるプランになります。一回の通話時間にバラつきがある方にオススメです。
UQモバイル(ぴったりプラン)

UQモバイル人気プランもう1つの「ぴったりプラン」になります。
「おしゃべりプラン」は5分かけ放題ですが、「ぴったりプラン」はプランごとに無料通話分が決められています。
プランS:60分/月、プランM:120分/月、プランL:180分と分かれており、1回の通話時間が毎回異なる方におすすめです。
BIGLOBEモバイル

BIGLOBEモバイルの無料通話分オプションになります。
通話パック90と通話パック60の2種類から選べ、好きな無料通話分から選べます。
通話パック90:90分/月額830円、通話パック60:60分/月額600円
ただし、「BIGLOBEでんわ」アプリ経由なので緊急番号やフリーダイヤルにはかけることができません。
場合によってはかけ放題オプションに加入する必要はない
「通話をかけるならやっぱりかけ放題オプションに加入しないとなー」と考えますが、場合によっては損をしてしまうケースがあります。
例えば、いままでキャリアのかけ放題を使っていた方は自動的に月額2,700円がかかっているのはご存じでしょうか?
もし、格安SIMの通常料金(30秒20円)でかけた時、月に約67分以上使わない方は損をしてしまいます。また、MVNOが提供する通話アプリ(楽天でんわ・minoeでんわなど)を経由すれば自動的に30秒10円と半額で電話をかけることができます。
この場合、通話時間にして約135分以上通話をしない限り、キャリアのかけ放題プランの方が高くなってしまいます。

今ではLINEの無料通話やSkypeなどで簡単な電話くらいであれば全て事足りてしまうので、かけ放題オプションに加入しなくてもそこまで電話代がかからないケースがあるので、申込み前にご自身が毎月どのくらい通常通話(歯医者の予約、飲み屋の予約、仕事など)を使っているか考えてみましょうね。
UQモバイルやY!mobile、楽天スーパーホーダイなどはプラン内に組み込まれているので、後からの変更はできませんが、オプションとして加入するタイプは申込み後でも追加できるので、1~2ヵ月様子を見てから必要であればかけ放題オプションに加入しても良いと個人的には感じます。
- キャリアと同じ感覚でかけ放題を付けたいならUQモバイルかY!mobile
- MVNOが提供している通話アプリ経由で電話をかえれば、かけ放題オプションを付けなくても30秒10円でかけられる
- 通話アプリは「プレフィックス方式」を使っているので、110番やフリーダイヤルなどの特番号にはかけられない
- 申込み後でもかけ放題オプションには加入できるので、様子を見てから加入もOK
最初から電話をかけることが決まっている方は、かけ放題オプションは必須ですが、せっかく格安SIMに乗り換えて基本料金が安くなるので、自分にかけ放題が必要かどうかがよく分からない方は余計なオプションには加入しないようにしましょうね。